介護職員初任者研修とは|資格取得の費用・期間・メリットを解説

介護職員初任者研修とは|資格取得の費用・期間・メリットを解説

#資格
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突然ですが、2040年問題という言葉をご存じですか? 団塊の世代の子世代が高齢者になることによって高齢者が著しく増え、介護が必要になる。という問題です。裏を返せば「介護職として資格を持っていれば働く場所に困ることはない」とも取れますね。しかし、現在全く異なる仕事をしていたらどうすれば介護職として働くことができるのか…そんなあなたに介護職員初任者研修がぴったりなのです。 詳しく説明していきましょう。

介護職員初任者研修とは?

介護の仕事に従事するに当たって、「生活援助」と「身体介護」の大きく二つに分けられます。「生活援助」とは、食事の提供や掃除や洗濯などの家事動作の補助等が含まれます。「身体介護」とは、排泄や整容、入浴や更衣動作などの介助が含まれます。
この「身体介護」を行う為には資格が必要となります。
介護職員初任者研修は「身体介護」を行うことができる資格の中で、1番取得しやすい資格となっています。

介護職員初任者研修は介護入門に最適な資格

介護職員初任者研修とはその名の通り、「初任者」つまりスタートとなる立ち位置になります。初任者研修で学ぶ科目として

  1. 職務の理解
  2. 介護における尊厳の保持・自立支援
  3. 介護の基本
  4. 介護・福祉サービスの理解と医療との連携
  5. 介護におけるコミュニケーション技術
  6. 老化の理解
  7. 認知症の理解
  8. 障害の理解
  9. こころとからだのしくみと生活支援技術
  10. 振り返り

があります。
これらを研修で学ぶことで、在宅・施設を問わずに介護職として安心して働くことができるようになっています。

介護職員初任者研修の資格

介護職員初任者研修を受けるための資格は必要ありません。
対象者として挙げられているのは「訪問介護事業に従事しようとする者、もしくは在宅・施設を問わず介護の業務に従事しようとするもの」です。

介護職員初任者研修の取得方法

介護職員初任者研修の資格取得方法は主に下記の3つとなります

  • 通学制
  • 通信制+通学制
  • 求職者支援制度(ハローワーク)

どの取得方法も約130時間の研修時間を経て、終了評価を1時間程度の筆記試験を行います。それらを終え介護技術の取得が講師により評価され、かつ終了評価が所定の水準を超えるものが確認された受講者に対して修了証の発行がなされます。

通学制
各都道府県または都道府県知事の指定した所定のスクールに通い受講します

通信制+通学制
40.5時間までは通信制で受講することができます。残りの89.5時間をスクールに通い受講することで働きながらでも期間を詰めて資格を取得することができます。

求職者支援制度
ハローワークで行っている求職者支援制度(職業訓練)を利用して受講します。
教科書代など実費で出す部分もありますが、受講費が補助され(上限あり)約4~10万円かかる費用が教科書代程度で済みます。また他の制度である職業訓練受講給付金なども利用することができれば、さらにお得になるかもしれません。
これらを利用するためにはハローワークで求職申込が必要になります。

介護職員初任者研修の受講資格

各都道府県によって介護職員初任者研修について定められています。
東京都の場合、介護職員資格取得支援事業というものがあり、介護業界への就労を希望する学生等に対して、無料の介護職員初任者研修を開講し、資格取得を支援することにより介護分野の人材確保を図っています。

受講資格として対象者は

  • 東京都内で介護業務への就職を希望する学生
  • 既卒者
  • 主婦
  • 元気高齢社
  • 離職者及び就業者

※東京都外在住でも可能

逆に対象外は

  • 学校教育課程における実習や課外活動の学校教育の一環として参加する者
  • 介護福祉士
  • 介護職員初任者研修と同等以上の資格をすでに取得している者
  • 中学生以下の者

とあります。

難易度については、しっかりと講義内容を聞いていれば問題ないようです。もし合格できなかった場合も追試験制度があるようなのでしっかり勉強しましょう。

参考:東京都福祉保健局

介護職員初任者研修にかかる費用

東京都の場合、福祉保健局で無料での受講も可能ですが、そのほかの自治体では異なる場合もあります。その場合はスクールに通って受講を目指しますが、スクールの受講費も大きく幅が開いており、40,000円~110,000円程度で受講可能です。お住まいの自治体やスクールを調べてみてください。

介護職員初任者研修にかかる期間

受講時間は合計130時間となっています。通信制+通学制を利用すると40.5時間までは通信制で受講することができます。残りの89.5時間をスクールに通い受講することで働きながらでも期間を詰めて資格を取得することができます。 その場合最短で14日間で取得可能です。通常のスクールでは最短1カ月のコースが多く設定されていますが、3,4カ月と設定されているコースもありますのでお近くのスクールに確認してみてください。

介護職員初任者研修で学習できること

介護職員初任者研修のカリキュラムは以下の表に挙げられることを学びます。座学だけでなく演習も含まれています。また、表以外にも筆記試験も含まれています。

介護職員初任者研修カリキュラム(介護保険法施行規則第22条23の第2 項に定める「厚生労働大臣が定める基準」)

科目名 時間 備考
1.職務の理解 6時間 ・講義と演習を一体で実施すること。
・必要に応じて施設の見学等の実習を活用すること。
2.介護における尊厳の保持・自立支援 9時間 ・講義と演習を一体で実施すること。
3.介護の基本 6時間
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術 6時間
6.老化の理解 6時間
7.認知症の理解 6時間
8.障害の理解 3時間
9.こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間 ・講義と演習を一体で実施すること。
・介護に必要な基礎的知識の確認及び生活支援技術の習得状況の確認を行うこと。
10.振り返り 4時間 ・講義と演習を一体で実施すること。
・必要に応じて、施設の見学などの実習を活用すること。
合計 130時間

ホームヘルパー2級との違い

ホームヘルパー2級とは2013年に廃止となった資格です。介護保険の改正によって介護初任者研修となりました。
名称の変更があっただけで仕事内容には大きな変わりはありません。履歴書での資格効力は同じです。
違いがあるとすれば

  • ホームヘルパー2級は実習が必要であったことと
  • 介護初任者研修では認知症の理解のカリキュラムが増えたこと

この2点です。

介護職員初任者研修の資格を取得するメリット

介護職員初任者研修の資格を取得することで、訪問介護事業所や施設など幅広く職場を選ぶことができます。当然採用する事業所も資格の有無は重要視している為、無資格者と比べると就職できる可能性がアップします。

身体介助の仕事ができるようになる

介護の仕事に従事するに当たって、食事の提供や掃除、洗濯などの家事動作の補助を行う「生活援助」と排泄や整容、入浴や更衣動作など直接身体に触れて介助をする「身体介護」の大きく二つに分けられます。
「身体介護」は資格がないと行うことができませんので、当然事業所は介護職員初任者研修の資格を持っている方を採用しますよね。

介護職への転職がしやすくなる

介護職員初任者研修等の資格を持っていないと出来ない「身体介護」ができる人は介護の現場では大変重宝します。もちろん募集している求人もたくさんいますのでまずは介護職員初認者研修の資格をとってみましょう。

資格手当で給与があがる

平均給与額 平成29年度 平成30年度
資格なし 252,490 261,600 +9,110
介護職員初任者研修 273,920 285,610 +11,690

介護職員初任者研修修了者と資格のない場合の平成29年度と平成30年度の平均給与額をまとめた表です。資格なしと比べると介護職員初任者研修修了者の方が多く平均給与額をもらえていることがわかりますね。

キャリアアップにつながる

現在の介護職は4段階にステップアップ出来るようになっています。
まず1段目に「介護初任者研修」2段目に「実務者研修」3段目に「介護福祉士」4段目に「認定介護福祉士」となります。なお認定介護福祉士登録名簿(2020年9月15日)によれば、60名の方が認定介護福祉士として登録されています。まだ今は民間資格ではありますが、今後のキャリアアップのためにも介護職員初任者研修は必要不可欠な資格であるといえますね。
ほかにもサービス提供責任者や、ケアマネージャーなどへ羽ばたくことも夢ではありません。

まとめ

介護職員初任者研修は介護現場の主体である「身体介護」を担える重要な資格となっています。またこの介護職員初任者研修はどんどんキャリアアップをしていく為の第一歩となっており、費用や時間も比較的少なく、試験も難しくありません。まずはこの介護職員初任者研修を修め、介護現場で働きましょう!また、もしそのような資格を持っていなくても介護求人セレクトで探してみてください。お力になります!

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