介護職の仕事内容とは?資格・やりがい・メリットとデメリットを解説

介護職の仕事内容とは?資格・やりがい・メリットとデメリットを解説

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介護職は、高齢化社会の中で重要な役割を果たす職業です。生活支援や身体介護を通じて、高齢者や身体に障害がある方々の日常生活を支える仕事は、社会的意義が高く、やりがいも多いといえます。本記事では、介護職の具体的な仕事内容や資格の必要性、キャリアパス、そして働く上でのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

介護職とはどんな仕事?

介護職は、高齢者や障害をお持ちの方々の生活を支える仕事です。具体的には、身体機能や認知機能が低下している利用者の日常生活をサポートし、安全で安心な暮らしを提供します。対人援助の要素が強く、人との触れ合いやコミュニケーションを通じて「人に寄り添う」姿勢が求められるのが大きな特徴です。高齢化が進む日本では、介護職は今後さらに需要が高まると予想され、介護求人セレクトでも多くの求人が掲載されています。

介護職の主な支援内容

利用者一人ひとりに合わせたケアプランに基づいて、以下のような援助を行います。

  • 生活援助
    掃除や洗濯、調理、買い物などのサポートです。利用者ができる部分はできるだけ尊重しながらも、安全面や衛生面を考慮して適切に支援します。
  • 身体介護
    食事、入浴、排泄など、人の手助けが必要な場面で直接身体に触れてサポートする業務です。利用者の身体状態や意向に合わせ、体位変換や移乗介助を行うことも含まれます。
  • コミュニケーションや精神的サポート
    利用者にとって、世間話や趣味の話ができることは大きな楽しみのひとつです。日常会話やレクリエーションを通じた交流の場をつくることで、心の健康をサポートします。

活躍する主な施設

介護職が活躍する場所は多岐にわたります。代表的な施設やサービスには、以下のようなものがあります。

  • 特別養護老人ホーム(特養)
    常時介護が必要な高齢者が入所し、長期間にわたって生活する施設です。寝たきりや重度の認知症の方も多く、手厚い介護を要するケースが多いです。
  • 介護老人保健施設(老健)
    在宅復帰を目指すリハビリ中心の施設です。医療スタッフやリハビリ専門職との連携が多く、利用者が自宅での生活を再開できるよう支援します。
  • 訪問介護
    利用者の自宅を訪問し、生活援助や身体介護を行います。移動が多い反面、利用者の暮らしやすさを直接サポートできる点がやりがいにつながります。
  • デイサービス
    日中だけ利用者が通い、リハビリやレクリエーションを受ける施設です。送迎業務が含まれることも多く、集団でのアクティビティも特徴です。

介護職の1日のスケジュール例

介護職の1日は、利用者の生活リズムに合わせて動きます。基本的には朝の起床や食事介助から始まり、日中はリハビリやレクリエーション、夜は就寝介助といった流れが一般的です。ただし、勤務先の施設形態や勤務シフトによって1日のスケジュールは変わります。

特別養護老人ホームの1日のスケジュール

特養では、利用者の多くが長期的に生活しています。朝起きてから夜寝るまでの流れを通じて、一人ひとりに必要な介護やサポートを行います。

時間帯 主な業務内容
7:00 起床介助、着替えのサポート
8:00 朝食介助、嚥下確認
9:30 体操やリハビリのサポート、バイタルチェック
11:00 昼食準備、昼食介助
14:00 レクリエーションの企画・運営
16:00 夕食準備、夕食介助
18:00 就寝介助、ナイトケア(巡回・見守り)

利用者によっては、定期的な排泄介助が必要な方や、褥瘡予防のためにこまめな体位変換を行う方もいます。長期的に身体状態を見守る仕事なので、日々の変化を見逃さず、小さなサインにも気づく観察力が重要です。

夜勤の業務

特養では夜勤が発生することも多いです。夜勤帯はスタッフの人数が少ないため、緊急時の対応力やコミュニケーションがとても重要になります。静かな環境を好む利用者が多い反面、夜間の排泄介助や体調急変への対処など、臨機応変に動かなければならない場面もあります。

訪問介護の1日のスケジュール

訪問介護では、介護職員が利用者の自宅に赴き、身体介護や生活援助を行います。家庭ごとに状況が異なり、移動の時間管理が鍵となります。

時間帯 主な業務内容
8:00 1軒目: 起床介助、朝食準備
9:30 2軒目: 入浴介助、洗髪サポート
11:00 3軒目: 掃除・洗濯・買い物代行
12:30 昼休憩
13:30 4軒目: 生活援助(調理、部屋の片付け)
15:30 5軒目: 夕食準備、服薬確認

限られた時間で家事や身体介護を効率よく行う必要があります。利用者の生活リズムや好みに合わせた柔軟な対応が求められ、コミュニケーション能力や気配りが大切です。

介護職に必要な資格とは?

介護職は、必ずしも資格がなくても始められる職種ですが、資格を取得することで業務範囲や待遇が大きく変わってきます。特に国家資格の「介護福祉士」を取得すると、専門性を高めてキャリアアップしやすくなる傾向があります。

資格の種類

  • 介護職員初任者研修
    介護現場で働く際、最初のステップとなる資格です。日常生活の介護技術や基本的なコミュニケーション方法などを学びます。通学・通信講座を組み合わせる学習形態が一般的で、比較的短期間で取得しやすいです。
  • 実務者研修
    介護福祉士を目指す際の必須研修として位置づけられています。より専門的な介護技術だけでなく、医療的ケアに関する基礎知識も学びます。研修を通じてたん吸引や経管栄養の補助なども視野に入るため、業務の幅が広がります。
  • 介護福祉士
    介護職で唯一の国家資格であり、実務経験や実務者研修の受講を経て受験する方が多いです。高い専門性が求められますが、その分、キャリアアップや給与面での優遇を受けられやすくなります。

無資格からのスタート

未経験・無資格でも採用している事業所は少なくありません。特に特養やデイサービスなどでは、働きながら資格を取得することができる制度を整えている施設も多いです。実地で経験を積みつつ資格取得を目指せるため、キャリアチェンジや主婦・主夫の方の再就職先としても注目されています。

キャリアパスと給与の実態

介護職には多様なキャリアパスが存在し、取得資格や役職によって給与や待遇が変わります。たとえば、特養からスタートしてケアマネジャーを目指す、訪問介護から始めてサービス提供責任者を目指すなど、さまざまな選択肢が広がります。

キャリアパスの具体例

  • 初任者研修修了後
    まずは介護職員として現場で経験を積み、利用者対応や基本的な介護技術を習得します。
  • 実務者研修受講後
    より専門的な介護スキルを身につけ、介護福祉士の受験資格を得ることができます。施設内でリーダー的役割を担うことも増え、後輩指導なども任されるケースが多いです。
  • 介護福祉士取得後
    国家資格として専門性が認められ、施設内でのキャリアアップだけでなく、ケアマネジャーへの道も見えてきます。自分の得意分野や興味を活かし、管理職や地域包括支援センターなどで活躍する介護福祉士もいます。

給与データ

厚生労働省が公表しているデータによると、介護職員の平均給与は徐々に改善傾向にあります。以下は、介護職に関する主な職種の平均賃金例です(令和4年度の一例)。

職種 平均月給(常勤) 平均時給(非常勤)
介護職員 約23万円 約1,200円
介護福祉士 約25万円 約1,400円
ケアマネジャー 約28万円 約1,600円

地域や施設の種類、夜勤の有無などで差はありますが、上記のデータは目安として参考になります。資格を取得し、経験を積むほど給与や待遇が向上しやすいのが介護業界の特徴です。

介護職で働くメリットとデメリット

介護職は社会的意義が高く、やりがいを感じられる場面が多い反面、身体的・精神的な負担を感じやすい仕事でもあります。自分のライフスタイルや志向に合わせて、メリットとデメリットを正しく理解しておくことが大切です。

介護職のメリット

  • 社会に貢献している実感
    高齢者や障害者の方々の暮らしを支えることで、直接「ありがとう」を受け取る機会が多く、日々の達成感が得られます。
  • 安定した需要
    超高齢社会を迎えている日本では、介護業界の求人は今後も増える見込みが高いです。ライフステージの変化に伴う転職や再就職にも柔軟に対応しやすいです。
  • 多様な働き方が可能
    正社員やパートタイム、夜勤専従など、家庭の状況や健康面に合わせた選択肢が豊富です。地域や施設ごとに働き方の特色があるため、自分に合った働き方を探しやすいです。

介護職のデメリット

  • 身体的な負担
    ベッドから車椅子への移乗介助など、腰や膝に負荷がかかる仕事が多いです。適切なボディメカニクスを学び、福祉用具を活用することでリスクを軽減できます。
  • 夜勤やシフト勤務による生活リズムの乱れ
    夜勤を含むシフト勤務は生活リズムが変則的になるため、睡眠や健康管理の面で苦労することがあります。
  • 精神的ストレス
    認知症ケアや看取り介護など、精神的に負担を感じる場面が少なくありません。施設や事業所によっては、スタッフのメンタルケアに力を入れているところもあり、チームで助け合う体制を整えている場合もあります。

老健と特養の違い

老健と特養はどちらも高齢者向けの介護施設ですが、設立目的や提供するサービス内容が異なります。それぞれの特徴を理解しておくと、就職・転職時の施設選びの参考になります。

項目 介護老人保健施設(老健) 特別養護老人ホーム(特養)
目的 在宅復帰を目指す中間施設 要介護度の高い方が長期的に暮らす
入所期間 原則3ヶ月(状態に応じて更新可) 原則無期限
主なサービス 医療ケア、リハビリ、介護 生活支援、長期介護
対象となる利用者 要介護1~5の方(リハビリが必要) 要介護3~5の方(重度の身体・認知症)

老健の役割と特徴

老健はリハビリテーションを中心としたケアを提供し、利用者の自宅復帰をサポートします。医療スタッフやリハビリ専門職との連携が多く、身体機能の回復や維持を目指した専門的プログラムが充実しているのが特徴です。退所した後も通所リハビリを活用するなど、地域全体での介護連携が重視される傾向があります。

特養の役割と特徴

特養は、終身的に生活する場として利用者を受け入れます。要介護度の高い方が多いことから、日常的に手厚い介護が必要になるケースが多々あります。職員同士のチームアプローチが求められ、レクリエーションやイベントを通じて生活の質を高める取り組みも行われています。看取り介護を実施している特養も多く、最後まで利用者に寄り添うための包括的なケアが特徴です。

まとめ

介護職は、社会的意義が高く、多くのやりがいを感じられる仕事です。一方で、身体的・精神的な負担も伴いますが、福祉用具の活用やスキルアップを通じて、働きやすい環境を整えることが可能です。また、介護職は未経験者からでも始められる職業であり、資格取得やキャリアアップを目指すことで、より広い選択肢が得られます。高齢化が進む中で、介護職はますます重要な役割を果たしていくでしょう。

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